過去の新型コ○ナウイルス感染症緊急事態宣言中に感じたこと〜 続き1

HSPの心の中

YouTubeで昔のテレビ番組を観て子ども時代を思い出す。何も疑わずテレビで情報を知る時代だったし、私は歌番組や大映ドラマを毎回楽しみにする子どもだった。

そういえば、「あっぱれさんま大先生」という番組があったが、ブランドくんや少しあとのほうで健くんという男の子が出演していて”カッコつけまん“と言われてからかわれていた。テレビなので面白ければそれでいいのだが、昭和から平成初期にかけては、謙遜することが美徳だという時代でもあった。

例えば、お土産をわたすときに「これおいしかったから、おすそわけです」とポジティブに伝えればいいのに、「つまらないものですが……」と前置きを加えるところに私は違和感を感じた。プレゼントだって「あなたにもおすすめしたい、よかったらどうぞ」とストレートに言えばいいのにとずっと思っていた。

こんなふうに昭和の価値観になじめなかった私にとって、学校は自己肯定感が失われていく場所だった。私が通っていた学校の意識レベルの問題なのかもしれないが、目立てば「調子にのっている」と圧をかける人間が出てくる場所だった。

小学校では給食を完食するまで残された。苦手なものも食べられるようにしなければダメ人間だとレッテルをはられた。なぜなら、みんなと同じでいなければならなかったからだ。田舎の普通か低いレベルの学校システムに、子どもの個性を伸ばすための教育なんてなかった。

そんな教育で踏みつぶされた自尊心を抱えたまま大きくなり、人生の後半戦とも言える三十代以降になって、「自己肯定感を高めましょう」「自尊心をもちましょう」と言われても「はぁ?」って感じだ。

本来日本人がもっていた力強さを失わせ、従順なサラリーマンを育成するための教育にどっぷりはまっていることに氣づいてはいたが、なかなかすんなりと意識や習慣を変えることはできない。今までの意識を変えるためには大きなストレスがかかる。よっぽど細部まで意識して生活しない限り、人間、自分が体験してきたこと、習慣化されたものしかわからないのだから、自分から子どもへ、また孫へと同じことを繰り返し、家系の負の連鎖が続いていくのだろう。もとをたどれば、やはり戦争がすべてを奪う。

今思えば、GHQに洗脳されてできた当時の教育システムは、日本人の本質を奪うために圧力をかけたとわかる。

それでもひとり暮らしを始めたころは、若かったこともあり夢や希望に満ちあふれていた。あらためて、若さとはそれだけで素晴らしいものだと思ってしまう。そこにたくさんの可能性を観ることができる。

昭和のテレビ世代の私は、都会に行けばいろんな経験ができる、努力次第でいろんなものが手に入る、都会には田舎にないものがたくさんあると思っていた。田舎育ちの反動で、関東に住んで自由にやりたいという氣持ちが大きくなったのかもしれない。

しかし、心から楽しいと思えることは見つからなかった。
一点集中できるほどのめりこめるものはまだなく、飽きっぽく、広く浅く興味の対象が変わる自分を周りと比べては落ちこんだ。きちんと計画を立てて全力で取り組んでいくような昭和の時代が良しとする目標設定型の考えは、私には合わなかった。

「自分が心地よくないと感じていることを我慢して、違うんじゃないかと湧きあがるささいなメッセージも無視して、最後までやりとげることが美徳だ」という価値観が合わなかった。

勝手な思いだけれども、私の育った時代にネットがあって、今のような風潮があって、HSPとかインナーチャイルドなどという言葉も一般的に知られていて、スピリチュアルという言葉があったらよかった。そんな時代に子ども時代を過ごしたかったと願ってやまない。

みんなと同じになりたい/なりたくない以前に、私は月星座が乙女座1ハウスなので、自分から何かを生み出すより、お手本がいてまねして始めて動ける性質だ。それに輪をかけ、月星座乙女座の私は枠にはめたがるので、皆と「同じ」にならなければいけない、ならなければ大変なことになると感じていた。そのようにやっていけば人間関係がうまくいき、自分の人生の基盤が精神的にも経済的にも安定すると考える。その結果、人生が充実して生きている実感がわいてきて、いつしか自分の土台ができる……と思っていた。

大杉ナツナ

「自分を深く知る」ことをさまざまな角度から探求し、自分を癒やしていく過程で、生きづらさの原因がHSPという特性であることにたどりつきました。

このブログはHSPという特性に向き合いながら、結婚と天職を手に入れるまでの心の深海潜水夫記録です。

大人になってHSPを知り、ふに落ちた過去の思いを忘れずに書きとめておきたいと思い始めました。小説も書いています。

現在、工場で働くHSPアラフォーです。
あくまで、個人的考察です。

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