HSPと薄い皮膚と憑依の関係〜不思議な霊体験〜 終わり

HSPの心の中

除霊の前日、不思議な出来事に遭遇した。
夜、ふとベランダに目をやると、物干しざおの洗濯バサミに一羽のアゲハチョウがとまっていた。部屋にいる私の目に入るところにいて、片足だけ洗濯バサミに挟まってしまったような不自然なとまりかただった。

洗濯バサミに足が挟まれて動けなくなったように見えたので、すぐ洗濯バサミを物干しざおから外すとそのアゲハチョウはどこかへ飛んでいった。私が近づいても逃げなかったのは、片足が洗濯バサミに挟まれて動けなかったからだと思っていたが、よくよく考えると、アゲハチョウが洗濯バサミに足が挟まる状況が想像できなかった。

アゲハチョウはご先祖さんからのメッセージというのを聞いたことがある。サポートしているよ、見守っているよ、よろしく頼むと言われている氣がして、お礼を言い、除霊がスムーズにいくように祈った。

なぜ、ベランダのほうを見たのかわからない。住んでいるところは自然がないし、何年もチョウチョが飛んでいるのを見たことがなかった。アゲハチョウを見たのは夜十時ごろ。いつからいたのかも疑問だった。今でもアゲハチョウが何を伝えたかったのかが氣になる不思議な出来事だった。

翌日、お寺に向かうバスに乗っていると雨が降り始め、だんだんと激しくなった。傘を持っていなかったのでぬれるしかないと思っていたが、なぜかお寺に着く手前あたりでカラッと晴れてしまった。
なんとなくご先祖さんの導きのようなものを感じた。

住職とお話しすると「ほら、払われるのが嫌で邪気がどんどん離れていっている」と言われた。除霊する本堂は、畳の敷き詰められた立派な広間で、バチあたりなことはできないなと感じさせられた。お堂には立派な観音様やたくさんのお供物が並んでいて、厳かな空気に包まれていた。

本格的な除霊に入る前に、住職から一連の流れの説明を受けた。
お経を聞くと目を閉じた私のまぶたがピクピクとけいれんし始め、ふとももやおなかのあたりにも違和感が出始めた。住職に「おなかや目が反応している」と言われた。
まぶたのけいれんのようなものも霊的に関係しているんだと初めて知った。

ようやく本格的に除霊が始まった。お経を聞くと最初に咳が出てきた。大きな太鼓の音が全身に響いていくのが私としては氣持ち良かったが、私のなかで何かがもがいている感じもわかった。
そのうち体が勝手に左右に少しずつ揺れ始めた。

住職が「おまえ、ご先祖だろ?」と聞いても反応がなく無言だった。
私のなかは静かに感じたが、何かこみあげてくるものがありじわりじわりと涙があふれてきた。ますます大きくなったお経が本堂全体に鳴り響く…………。おなかが苦しくなるが感情は出ない。

私はお経と一体になったような感覚に陥り、自分のなかの様子を客観的に観ていた。
しばらくすると尋常でない寒さを感じた。またしばらくすると尋常でない暑さがやってきて、すっと引いていった。何事もなかったかのように収まる体感は、すごかったの一言に尽きる。

私は自分のなかで何が起きているのかわからなかった。表現が難しいが、自分の体の深いところから何かが出ていくような感覚があった。その何かは、なんとなく口数が少ない静かな男性の霊なんじゃないかと感じた。女性ならもっと感情が豊かなような氣がするから……。

合わせた両手が意思を持ったかのように、本当にゆっくりと頭上にあがっていった。
体が少し揺れたがあまり反応はなく、私はそのまま後ろに倒され仰向けになると住職がいろいろとやってくれ、最終仕上げに入ったんだなとわかった。
住職の体を押す力が想像以上に強かった。背骨が十本くらいずれていたそうだ。

除霊が終わって目を開ける。汗をびっしょりかいていた。
まだ氣が張っているのか、疲れたという感じはなく、初めての経験に終始ポカンとした状態だった。住職に「だいたい見当はついただろ?」と言われたので、私は「はい」と答えた。

憑依していた人の名前はわからなかったらしく、私も誰なのかわからなかった。自分のネガティブな想念が引き寄せたのもあるらしく、いくつもの原因が重なっていたのだと感じた。
最後、祭壇(?)に手を合わせて終わった。

住職に「ほら、観音さまが笑っているよ」と言われた。
やはり私には何もわからなかったが、自分が引き寄せたくせに、それをどうのこうの言っている人間を見てクスッと笑っているようにも感じた。

ちょうどバスが来る時間だったので、住職に代金を払い、お礼を言って足早にお寺をあとにした。
最初から最後までスムーズにことが進むということは、やはり憑依があったのだ。

除霊後は部屋にゴキブリが出なくなった。
家の前の電線にとまっていた大量のカラスもいなくなった。

ずいぶんあとになってどこかのネットでわかったことだが、カラスが大量発生している時期はダークサイドに狙われていたようだ。玄関のドアに大きなクモの巣を見つけては、ご先祖さんが守ってくれているという縁起の良いメッセージだと当時は思っていた。珍しく大きなクモで、その口の動きをのんきに観察していたくらいだった。

あの大きなクモは、次の標的はおまえだというダークサイドからのあいさつだったらしい。当時はのほほんとして、どちらかというとおめでたく縁起が良いと捉えていたので、今思い返すとゾッとする。

カラスの大量発生のほうが気味悪かったが、実はカラスのほうが霊的なメッセージを教えてくれる良い存在だという解釈もある。悪者にしていたカラスのほうが危険を知らせるメッセージで、クモのほうがやばかったんだとあとになって知った。

私は何も見えない。金縛りもない。
でも、霊的な存在を感じるということは、匂いや感覚で感じるタイプなのか?
見えない方がいいと、守護霊が守ってくれていたのだろうか?

子どものころの記憶に、夜中トイレに行こうと階段を降りようとしたら、階段の一番下で真っ黒い影がしゃがんでいてこちらに手を伸ばしてきた霊体験がある。怖いと思った瞬間に消えてしまったので、守護霊かご先祖さんが守ってくれたのだと思った。記憶にあるのはこれくらいだ。

話は変わるが、だいぶ前に筋肉反射テストをしてもらったことがあった。
事前テストで「私は男性です」「私は女性です」などの質問をして、事実とちゃんと合っているかの確認をしてから本格的な質問に入る。

まず「私は男性です」と言ったら、なぜか「YES」になってしまった。
この時点で事実と違っていたため、「私は女性です」とは質問しなかったので今となってはわからないが、「YES」にはならなかったんじゃないかなとも思う。

何が言いたいかと言うと、当時憑依されて私のなかにいた存在が男性で、そのせいで筋肉反射テストで「私は男性です」と言ったとき「YES」と反応したのではないかと思った。

オーラヒーリングでの第四チャクラの指摘、自分の声の波紋で悩みなどを解決していくセッションで言われたこと、自分なりの体の違和感、咳が治らなかったことなど、今までの点と点が線で結びついたことに安心した。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

終わり。

大杉ナツナ

「自分を深く知る」ことをさまざまな角度から探求し、自分を癒やしていく過程で、生きづらさの原因がHSPという特性であることにたどりつきました。

このブログはHSPという特性に向き合いながら、結婚と天職を手に入れるまでの心の深海潜水夫記録です。

大人になってHSPを知り、ふに落ちた過去の思いを忘れずに書きとめておきたいと思い始めました。小説も書いています。

現在、工場で働くHSPアラフォーです。
あくまで、個人的考察です。

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